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2010/03/13

何故今頃

良く聞かれるので…

カフェラ②

いきなりですが、香豆舎がSpecialty Coffeeの自家焙煎豆屋を始めたのは…

「この珈琲、とても美味しいから同じか似たモノ作ってきて!」

開業する前に勤務していた焙煎卸会社のお得意様で言われたこのひと言が理由のひとつです。

渡されたその珈琲は、北陸のとある自家焙煎珈琲屋さんの〝Specialty Coffee〟 でした。
お得意様が自店で使うコーヒーへの不満から、その様な依頼話がきたという事で、業者として、またそのお店の
担当営業として、とてもとても重い言葉でした。

Cafeで珈琲といえば主力商品、看板商品。
善処します… とか、分かりました努力します… と言うのは余りにも責任感がないので、
正直なところ… とオーナーに 「同じか似たモノを作るのは無理です」 とお伝えしました。
何故無理なのか…? それは根本的に珈琲生豆品質が全く違うからです。
例えば、お肉でいうと、「海外産特売牛肉」や「国産牛交雑種」 は 「●●県 ●●畜産●●牧場 黒毛チャンピオン牛」 には
とても敵わないのです。

企業努力で何とか出来る部分もありました。
〝Specialty Coffee 生豆〟を1本(約60kg)仕入れ焙煎して、そのお店に販売するという事です。
でも例えば3種配合でブレンドコーヒーを作った場合、60kg×3本=180kg という量になり、焙煎した後の
鮮度の劣化を考えると、最長でも1か月以内に180kgを消費してもらわないと意味がない…
ましてや納品価格は2倍になってしまいます。

そんなこんなで自社で売るほどある珈琲とは別に、プレミアム~スペシャルティーの珈琲を自分で購入して、
本当にどれくらい違いがあるのか再確認の為に飲んでみるという事が始まりました。

悔しいけれど、高品質コーヒーは抜群に美味しい!  これが正直な感想です。

美味しさの何が違うかというと、
コーヒーに求められるモノが全てプレミアム以上の珈琲は揃っているという事です。
①とても良い香り ②コク ③あとくちの良さ ④ほのかな甘味 ⑤豆面の良さ etc
コーヒーを淹れる事が本当に楽しみになりました。
これでは、お得意様が依頼してくるのは当たり前… 

会社での仕入れは可能だけれど、焙煎した豆を劣化するまでに早く売り切らなければダメという事や、
2倍にもなる納品価格は、お得意様に納得してもらえるのか?
企業内でSpecialty Coffeeを扱うことに限界を感じました。
これは多くのコーヒー卸の会社が抱えている問題だと思います。

これは自分でやるしかない!  これがSpecialty Coffee豆屋開業の理由なのです。

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